東金読書会

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 東金読書会の歴史は古い。
 昭和四〇年(一九六五)発行の「千葉県の図書館」の「東金図書館史」の項に、「既に月一回の例会も回を重ねること一二〇回を越えて、一〇周年記念の行事も終ったところである。初代会長は田波啓氏、現在は西田新氏(現千葉県読書会連絡協議会長)が、一五名の会員と共に運営に当り、ユニークな会長として県下にも知られている。」と記されている。
 すなわち読書会の発足は昭和三〇年になる。
 昭和年三〇年(一九五五)は、東金図書館が発足(昭和二三年四月一八日オープン)してまだ日の浅い頃で、市民の図書館への理解や協力が大きく望まれていた時であった。
 そのため、図書館の利用者をふやすために、図書館のよびかけと、田波啓氏らの熱望とが相まって、「読書会」が誕生し、月一回会員が集合して、一冊の本を読み、感想を話しあったのである。
 読書会の最大の問題は、いかにして永続させるかにある。勿論、図書の選択もあり、会員相互の親睦も大切であるが、会長の人格やその運営方法の多様化も大きな問題でもある。
 こうした問題を乗り切って、昭和四〇年には、発足一〇周年記念行事を行ない、会員一五名が結束して、その発展に努力。
 昭和四六年(一九七一)一〇月二日、文化団体協議会発足の折りには、会長行木径司、会員二六名がいち早くこの協議会に加盟した。
 行木会長は、文化団体協議会副会長におされている。
 現在会長は段木佐和江氏であり、組織機構を確立して、力強い活動を進めている。
 例会は、毎月第二土曜日午後一時半から、会場は、東金図書館である。
 現在会員は四〇名を数えている。
 昭和五八年度の主な実践は次の通りである。
4・26 講演会「古典文学に学ぶもの」
 
5・14 日野啓三著「抱擁」
 
5・21 文学講座に参加「樋口一葉」
 
6・11 宮沢賢治著「銀河鉄道の夜」
 
6・13~14 文学散歩(山梨県下)に参加
6・25 文学講座に参加「樋口一葉」
 
7・9 堀辰雄著「大和路・信濃路」
 
7・15 YBC第12回大会に参加。小川国夫著「青銅時代」
 
8・20 東金史蹟文学蹟めぐり参加
8・27 文学講座に参加「樋口一葉」
 
9・20 杉本苑子「孤愁の岸」
 
9・24 文学講座に参加「樋口一葉」
 
10・1 観劇「孤愁の岸」帝国劇場
10・7 YBC千葉大会に参加
10・8 吉田とし著「家族」
 
10・15 日帰り文学散歩(江戸川隅田川辺)
10・29 講演会「文学とふるさと」
 
11・12 講演会「南総の文学作品」
 
11・16 郡P母親読書会合同読書会に参加
11・26 文学講座「日本文学史」
 
12・14 「北原白秋の世界」・忘年会
1・14 文学講座に参加「夏目漱石の世界」
 
1・26 講演会(畑山博氏)
2・25 文学講座に参加「夏目漱石の世界」
 
3・10 講演会「詩を作る人のために」
 
3・17 文学講座に参加「夏目漱石の世界」
 
 このうち、講演会や文学講座は、図書館の主催行事である。