「天正拾九年上総国山辺郡山田村御水帳(以下、山田村水帳)」は、天正19(1591)年に山田村(現東金市山田周辺)で行われた検地の結果をまとめた帳簿です。
検地は、年貢を徴収するために行った現地調査のことで、田畑の境界や規模、収穫高を調べて水帳(検地帳)に記録しました。
日本史で有名な検地といえば、豊臣秀吉による「太閤検地」ですが、これは秀吉が大名を屈服させて領土を拡大するたびに行われたものでした。
山田村水帳に書かれた天正19年は、豊臣秀吉が後北条氏を攻めた「小田原征伐」の翌年になります。このときの東金は、後北条氏側の東金酒井氏から、豊臣側の徳川家康による支配に変わったばかりでした。このことからも、山田村水帳に記録された検地は「太閤検地」の一部といえるでしょう。
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