この古文書は、山王宮祭礼という祭事で使う神輿堂のカギが勝五郎という人物に盗まれ、神輿の蕨手
(神輿の屋根にある飾り)が質屋に売られてしまったため、このままでは山王宮祭礼が開催できないのでどうにかしてほしい、と奉行に訴える内容です。
この「山王宮祭礼」は、「日吉神社連合祭典」と名を改めながら現在まで実施されています。この祭礼は、雄蛇ヶ池の水争いが収まった後、「争いが円満に収まったのは山王様(日吉神社)のおかげ」と考えた東金の人々により、寛文3(1663)年から始まったといわれています。
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なお、祭礼についてもっと詳しく知りたい方は、日吉神社連合祭典のことも含め、第Ⅳ章「東金の無形民俗文化財」で紹介していますので、そちらもご覧ください。