真忠組

 真忠組は、幕末に九十九里を中心に活動した攘夷派の集団で、楠音次郎が九十九里の旅籠屋である大村屋を占拠し「真忠組義士旅館」の看板を掲げたことがはじまりとなります。
 富裕層から金品等を奪って活動資金にしたほか、一部を貧しい人々に分け与えていましたが、次第に世直しを掲げるようになり、最終的には幕府により討伐されてしまいます(真忠組騒動)。
 真忠組騒動は現在の九十九里町中心に起こりましたが、東金でも様々な事件が起こっています。その様子が窺い知れる史料に「文久太平記」「寄場名主篠原葵白の日記」「真忠組没収品預り一札」があります。これらの史料は『「明治の模範村」源村の成立と発展 付、東金地域の幕末と明治維新』(PDF:1.4MB)に掲載されています。また、真忠組騒動を物語風に記録した「黒戸の夢」(東金市台方前嶋家文書 千葉県文書館所蔵)などの史料もあります。
 今回デジタル化した史料は以下の通りです。
 
真忠組騒動絵巻(個人蔵)
 真忠組騒動の様子を描いた絵巻です。国文学研究資料館所蔵の資料を参考に描いたと考えられますが、こちらが原本か複製であるかは分かっていません。
真忠組決起趣意書(山武市歴史民俗資料館蔵)
 三浦帯刀と楠木音次郎による、真忠組を立ち上げた際の決起書です。
 
【もっと詳しく知りたい方は…】
 ときめき第16号『幕末の風雲九十九里へ 真忠組騒動始末』
 ときめき第81号『手塚治虫と真忠組』