羽田八幡宮文庫旧蔵資料

 羽田八幡宮文庫は、神主の羽田野敬雄や地元の町人らが江戸時代の嘉永元(1848)年に設立した私設文庫です。この文庫は、書籍の閲覧だけではなく無料貸出を行っており、貸出をおこなっている公開文庫としては、日本最古級で、近代的図書館の先駆けとして知られていました。近年では、文庫がおこなっていた講演会や出版、社会事業の展開などの様々な活動が注目され、書籍を中心とした地域コミュニティの場として、現代公共図書館の萌芽ともいえる文庫として評価されています。図書館文化史上の意義が非常に大きい文庫といえます。
 豊橋市図書館、羽田八幡宮、湊神明社が所有する「羽田八幡宮文庫旧蔵資料」の9,200点は、文化財保護審議会において審議されました。その結果から、豊橋市教育委員会によって令和2年7月29日付で「羽田八幡宮文庫旧蔵資料」は市有形文化財に指定されました。このうち、書籍以外の主要なものをここで紹介します。
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画像 タイトル 年代
織田内大臣信長公御書翰織田内大臣信長公御書翰天正5年10月20日
豊臣太閤秀吉公御下知書豊臣太閤秀吉公御下知書天正20年6月2日
徳川家康書翰徳川家康書翰慶長2年12月23日
足利義詮公書翰足利義詮公書翰室町時代
水戸光圀書翰水戸光圀書翰 江戸初期 12月21日
後奈良天皇宸翰・二首懐紙後奈良天皇宸翰・二首懐紙戦国時代
後陽成天皇宸翰・花鳥風月四大字後陽成天皇宸翰・花鳥風月四大字江戸初期
伝後二条天皇宸翰・歌切伝後二条天皇宸翰・歌切鎌倉時代
羽田文庫紅葉図 羽田文庫紅葉図 江戸末~明治初?
羽田野敬雄肖像画羽田野敬雄肖像画明治20年3月28日
吉田藩主従四位下源信古朝臣御染筆(中)吉田藩主従四位下源信古朝臣御染筆(中)明治元年9月
三州長篠古戦場図三州長篠古戦場図不明
羽田八幡宮神主屋敷之図羽田八幡宮神主屋敷之図天保14年4月
八幡宮境内図八幡宮境内図天保14年4月
積中外諸典積中外諸典文化13年
因本教因本教明治14年 
羽田文庫由来記羽田文庫由来記嘉永元年