(あきば・たかねこふんぐん)
【考古】
挙母盆地の南に位置する秋葉町の丘陵上に所在した合計11基からなる群集墳。秋葉1~5号墳、高根1~6号墳で構成される。秋葉山・高根山全体を対象とした大規模な住宅団地造成工事に伴い、昭和46(1971)年~翌47年にかけて市教育委員会により計4基の古墳の発掘調査が実施された。秋葉1号墳では、竪穴系横口式石室の系譜を引く無袖形の横穴式石室が確認されている(写真)。天井石は失われていたものの、比較的石室の残りがよく、6世紀後半の須恵器や鉄鏃・刀子・勾玉・耳環などの遺物が出土した。高根1号墳は、6世紀中葉の無袖形横穴式石室をもつ古墳で、墳丘のほとんどが失われていたものの、須恵器・鉄刀・鉄鏃・勾玉・耳環のほか円筒埴輪が出土した。高根3・4号墳は小規模な7世紀中~後葉の終末期古墳で、須恵器が出土した。
『新修豊田市史』関係箇所:1巻413ページ、19巻546・550ページ