アブラゼミ

 

(アブラゼミ)

【自然】

盛夏、ジージーと樹上で大きな鳴き声をあげ存在感がひとしおなのがこのアブラゼミ。まさに夏を代表する昆虫の一つ。市域の都心部では極めて個体数も多く、1本の木に一見して10頭以上も付いているのを目にする。その成虫は羽がまだら模様のある焦げ茶色のため、とまっている樹皮に擬態している。しかし最近ではクマゼミが進出しており、鳴き声がかき消されることもある。セミの幼虫は長生きの代名詞にも利用されるが、アブラゼミでは幼虫期間が7年であったという報告がある。野外のセミのすべてがそうであることはわかっておらず、ほかのセミの幼虫期間とともに調査の必要性が指摘されている。写真は羽化の様子。


『新修豊田市史』関係箇所:23巻449ページ