阿弥陀如来

 

(あみだにょらい)

【美術・工芸】

阿弥陀如来は、仏教が大乗仏教の段階に発展して登場する仏陀(如来)である。阿弥陀如来は、48の誓願を立てて成仏し、西方極楽浄土で教えを説いているとされる仏陀(如来)で、この極楽浄土から衆生を救済するとともに、臨終時には死者の魂を迎えにやってきて、自身を極楽浄土へと導いてくれる仏である。日本では、飛鳥時代から阿弥陀如来に対する信仰や造形作例がみられるが、特に源信が著した『往生要集』や末法思想の影響から平安時代後期以降に阿弥陀浄土信仰が広がることとなった。阿弥陀如来には、主に定印を結んで瞑想する姿、説法する姿、来迎の姿があり、観音菩薩と勢至菩薩を脇侍菩薩として伴う阿弥陀三尊としてあらわされる場合や、来迎の際に供養菩薩らを伴ってあらわされる場合がある。また、阿弥陀如来には、宝冠阿弥陀や紅玻璃阿弥陀、歯吹き阿弥陀のような姿や、善光寺式阿弥陀三尊の中尊としてあらわされる姿もある。

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