(いっしきのりみつ)
【古代・中世】
南北朝期の武士。一色範氏の子。父の範氏、兄の直氏に従い、九州に赴き、南朝方と戦い、文和2(1353)年には肥前国の守護となる。延文2(1357)年には南朝の勢力により九州を撤退して上京した。貞治5(1366)年には若狭守護に、康暦元(1379)年には三河守護に在任していたことが知られる。若狭国では国人の一揆を平定し、領国の支配を固めた。嘉慶2(1388)年1月25日没。法名信伝。死去の際は「武家の元老、勇士の誉れ」と惜しまれた。墓は愛知県知多市岡田の慈雲寺にある。
『新修豊田市史』関係箇所:2巻364ページ