命塚  

 

(いのちづか)

【民俗】〈環境〉

洪水時に住民が避難するため、集落内や集落近くに設けられた小高く土盛りされた高台。しばしば矢作川が氾濫した上郷地区では、河川改修工事が行われる昭和40(1965)年頃まで残っていた。畝部東中切(上郷地区)ではこれを茅場塚とも呼び、嘉永年間(1848~54)の茅場切れで流れ出した土砂を運んで避難地として築いたことが由来とされている。この命塚は矢作川が決壊して洪水に見舞われても、洪水時の水位よりは高くなっていた。〈環境〉

『新修豊田市史』関係箇所:16巻9ページ、10号21ページ