エコライフ 

 

(エコライフ)

【現代】

平成7(1995)年3月に豊田市環境基本計画(第一次)が策定された。同計画の趣旨は、市民・事業者・行政が一体となって潤いと安らぎのある快適な環境を実現することを目指し、「みんながエコライフをめざすまち、豊田」等を目標に掲げた。エコライフとは「環境に優しい暮らし」という意味で、省エネやごみ問題に関して環境に優しい暮らしを実践することが求められた。ごみ減量のためにリサイクルが重視され、ごみ出しマナーに関しての取り組みも強化されていく。条例等の整備に加え、各自治区に環境委員を設置し、腕章、たすき、帽子などを付けて廃品回収やごみステーションでの立哨活動も行った。平成9年4月からは資源の日を設定し、分別は8種類になった(ガラス、ビン、ペットボトル、有害ごみ、燃やすごみ、金属ごみ、埋めるゴミ、粗大ごみ)。こうしたエコライフに対応するため、平成13年4月、市は環境部にエコライフ課(ごみ減量化、省エネ・省資源、環境教育・学習、自然保護関連)を新設した。エコライフをめぐって豊田市での特筆すべき取り組みは買物袋持参運動であろう。主婦ができるエコライフとして、市女性連絡協議会が主導して平成9年に始まった。2年後の平成11年3月には、さらに事業者や行政の計69団体が集って豊田市買物袋持参運動(エコライフ)推進協議会(現とよたエコライフ倶楽部)が設立され、①過剰包装の拒絶、買物袋の持参、②使い捨て商品の回避、環境負荷の少ない製品の選択、リサイクルの励行、再生品の積極利用、③省エネ・省資源への配慮、環境に優しいライフスタイルの実践を確認し、同運動を主導していく。平成12年6月には買物袋持参共通シール制度(買物袋を持参すると加盟店からシール1枚がもらえ、20枚ためると100円分として加盟店で使用できる)が導入され、加盟店も増えていった。この結果買物袋持参率は向上し、さらにエコライフ賞やマイバックDAY(毎月20日)を設定するなどの取り組みが進んでいった。なお、豊田市買物袋持参運動(エコライフ)推進協議会は平成12年12月に環境庁長官賞を受賞した。

『新修豊田市史』関係箇所:5巻552ページ