(エルニーニョ)
【自然】
エルニーニョとは東太平洋の熱帯海域での海面温度が上昇する現象で、これまで7~8年周期で現れる現象であったが、最近では必ずしもそうではなくなった。エルニーニョ現象が起こるとハドレー循環の上昇気流域が東側に偏るため、北太平洋高気圧の西への張り出しが弱まり、日本列島は冷夏傾向を示すことが多い。これとは逆に、西太平洋熱帯海域の海面温度が相対的に高くなるのがラニーニャ現象である。ラニーニャが起こるのは、ウォーカー循環が弱まっていることと、地球温暖化による近年の中緯度高圧帯領域の拡大によって東太平洋から西太平洋に向けての偏東風が強まっていることも要因の一つに挙げることができる。一般にラニーニャの夏は猛暑になりやすい特徴がある。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻123・195ページ