ENSO現象

 

(エンソげんしょう)

【自然】

ENSO現象とは、東太平洋の熱帯海域で海水面温度が上昇するエルニーニョの南方振動のことである。エルニーニョは、これまで8年周期とされてきたが、近年は不規則になってきたため、エルニーニョ年を未然に予測することが難しくなってきた。反対に西太平洋海域がラニーニャになる頻度が高まり、日本列島に猛暑をもたらす要因ともなっている。このようなエルニーニョの数年規模の海面水温の変動は、大気との相互作用によってウォーカー循環と連動し、異常気象の原因とされている。ENSO現象は、エルニーニョがインドネシア海域の海面気圧と連動していることから、海洋では海流の変動とも密接な関係を持っている。したがって、ENSOは大気と海洋とが連動した現象の総称である。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻91・123ページ