大蔵町自治会慶長7年銘鰐口

 

(おおくらちょうじちかいけいちょう7ねんめいわにぐち)

【美術・工芸】

面径14.9cm、肩厚4.5cm、銅鋳造、慶長7(1602)年銘。両耳にはさまれた肩と通称される部分や、左右の耳から目に至る部分には鋳造時のバリが残されている。面は2本1組の紐帯で2区に分ける簡略式で、撞座区には面一杯に大きく花火状の撞座を陽鋳している。この種の撞座は、豊川北金屋の鋳物師中尾の作品にみられる。銘文は両面にあり、表面は「三州賀茂郡/〓/於足助庄大願成就」、裏面は「十王二世善根菩提也敬白/奉/修十方旦那千野村本願九郎太夫慶長七年二月吉日」と陰刻されている。

『新修豊田市史』関係箇所:21巻433ページ

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