岡崎みかげ 

 

(おかざきみかげ)

【自然】

岡崎市とその周辺に産する石材用の花崗岩。花崗岩は、マグマが地下深所でゆっくり冷えて固まった火成岩で、一般に、鉱物のサイズは粗粒で白っぽい色合いを呈する。六甲山の花崗岩が神戸市の御影区から出荷されたのが始まりで、以来、「御影石(みかげいし)」と呼ばれている。岡崎みかげは、比較的細粒かつ均質で、灯篭や墓碑など、細工を施す石材として古くから用いられている。記念碑や建築用石材のほか、現在では犬や猫などの置物、傘立て、工芸品など、さまざまな用途に利用されている。白い見かけのものは「宇寿石」とも呼ばれる。岡崎みかげは、稲武の武節町周辺で最初に調べられたので武節花崗岩と呼ばれ、岡崎市から三河高原にかけて広く露出している。白雲母を含むことでも知られている。貫入した時代は中生代白亜紀の後期である。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻14ページ

→ 領家花崗岩類