(おんしんじ)
【美術・工芸】
恩真寺は山中町にある曹洞宗の寺院。寛永元(1624)年頃から鈴木正三が草庵を結んでいた場所に建てられた寺院で、寛永9年、同年に没した2代将軍徳川秀忠の遺財が大名・旗本に分けられる中、正三の弟・重成が賜った分の施入を受けて建立されたと伝えられている。正三は、正保3(1646)年(慶安元〈1648〉年とするものもある)に江戸に出るまでこの恩真寺を活動の拠点としていた。境内には正三の修行の場と伝えられる座禅石、不動滝、岩穴観音などがあり、鈴木正三遺跡として市指定史跡となっている。