カジカガエル

 

(カジカガエル)

【自然】

アオガエル科カジカガエル属に属する種。日本固有種で、本州、四国、九州に分布する。背面は灰褐色で、四肢の指端には吸盤をもつ。非繁殖期には樹上生活を送っていると考えられるが詳細は不明で、もっぱら繁殖期に観察されることが多い。森林に隣接した開けた河川の平瀬で繁殖し、雄は石の上で美しい広告音を発する。産卵は転石の下などで行われる。孵化した幼生は多くの歯列をそなえた大型の口器を持ち、流水中で生活する。市域では市東部の下山、足助、稲武の河川に多く分布する。松平地区の王滝渓谷にも生息していたが、最近の記録が得られていない。県の準絶滅危惧種。


『新修豊田市史』関係箇所:23巻543ページ