(かせんりゅうりょう)
【自然】
流量とは、単位時間に河川のある横断面を通過する水の体積の事を指す。横断面は、左右岸の堤防の間の面積(m2;平方メートル)を算出し、1秒間(単位はs:secondの略)に通過する流れの速さ(流速、単位はm/s;メートル毎秒)と断面積を掛けて流量を計算する。単位は、m2/s(立方メートル毎秒)である。流量は、河川計画や水資源計画の策定、洪水予測・予報等の河川管理に用いられる基本的なものであり、その重要性から長年にわたって継続的に観測されている。しかしながら、流速の観測は、雨量や水位の観測のように時間的に連続して行うことが現状では困難であり、適宜、現地観測の結果で得られた流速とその時点の河川水位との関係(これを水位流量曲線あるいはH−Q曲線という)を求め、これを用いて時々刻々の観測水位から、その水位に対応する流量に変換する方法が一般的に行われている。H−Q曲線の作成にあたっては、いろいろな水位に対応した流量を実測する。国土交通省水文水質データベースによれば、矢作川水系には10地点の水位流量観測所があり、豊田市内では3地点(矢作川の「高橋(たかばし)」・「小渡(おど)」巴川の「九久平(くぎゅうだいら)」)がある。「高橋」と「九久平」では流量の資料が入手できる。また、豊田市のサイトからは、河川監視ライブカメラが12か所設置されており、平常時に加え増水時にもインターネットを介して、河川流量の状況を確認することができる。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻232・245・268ページ
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