(カド)
【民俗】〈住生活〉
母屋の前の平面をカド、オモテという。籾干場とするためできるだけ広く取り、大きな屋敷では籾干用のミシロ(莚)が90枚ほど並んだという。日差しを遮らないように屋敷林、生垣、塀は設けなかった。稲武地区ではカドに門松を立て、小原・藤岡地区では正月神を迎えるためのスナマキ(砂撒き)をするなど、神聖な場でもあった。カドの入口はカドグチ(門口)、ヤシタ(家下)の道路から屋敷に入る坂道はカドサカ(写真)といった。〈住生活〉
『新修豊田市史』関係箇所:15巻379ページ、16巻378ページ