カミツキガメ

 

(カミツキガメ)

【自然】

カミツキガメ科カミツキガメ属に属する種。北米原産の大型のカメで、かつてペットとして日本に輸入、販売されていた。平成17(2005)年に特定外来生物に指定されて以降は輸入や販売は禁止されているが、それ以前から飼育していた個体の飼育は禁じられていない。成長すると非常に大型になり、攻撃的な性格を持つため、飼育できなくなって放逐されたと思われる例が跡を絶たず、市域でもそうした個体が見つかっている。水生傾向が強く、雑食性でさまざまな淡水生物を貪食するため、水辺の生態系に対する悪影響が懸念される。また大型で咬む力も強いことから、漁具の損壊やヒトへの咬傷なども懸念される。千葉県や静岡県では定着している集団が知られている。愛知県下ではまだ繁殖の報告はないが、原産地の緯度からみて、日本本土の気候に順応するのは容易と考えられ、今後もその動向に注意が必要である。市内では繁殖例は確認されていないが、何例かの捕獲歴がある。外来生物法に基づく特定外来生物。日本の侵略的外来種ワースト100。


『新修豊田市史』関係箇所:23巻558ページ