(かれんのさと)
【現代】
三河湖・羽布ダム下流の下山地区羽布にある観光地。平成6(1994)~7年度にかけて観光拠点として地域の活性化に結びづけることを目的に、「水車とかほりの里づくり事業」として整備された。平成8年5月に香りをテーマにした香恋の館がオープンし、建物は木造2階建で、1階は、線香づくりの紹介、ハーブを使った体験コーナー、喫茶コーナーなどが設置された。2階は、村の生活や文化などの紹介する郷土資料館が併設された。施設周辺には、水車のモニュメントやみはらしデッキなどが整備された。香恋の里は、かつて下山村で水車を使って線香の原料が製造され地場産業の一つであったことや、シクラメン、菊、茶、椎茸などの香りと関わりのある特産品を生産していること、また若い恋人たちが三河湖やその周辺の観光地を訪れていることから、香りに恵まれ、美しさを求めて多くの恋人たちが訪れる里となっているということから名付けられた。また平成12年10月には新たな施設として食と産業をテーマにし、ハムやソーセージづくり体験や製造販売などができる手づくり工房「山遊里」がオープンした。施設の管理・運営は、下山村時代から第三セクターの株式会社香恋の里が行い、平成17年の市町村合併により、豊田市に施設の管理・運営が移管された。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻714ページ