(かわてわかみやわにぐち)
【美術・工芸】
面径24.8cm、肩厚5.2cm、銅鋳造、天文22(1553)年銘。市指定文化財。吊手は背の低い半円形の両面式で、面は両面ともに同文で3区に分け、一面の銘帯には刻銘をめぐらしている。2本1組の紐帯で区分された撞座区は11枚の花文と6個の蓮子からなる撞座を陽鋳し、中区はやや太めの子持紐帯で区分され、銘帯は2本1組の紐帯で区分され、一面には陰刻銘がある。「河手若宮鰐口大旦那宗恭新次郎景隆/天文廿二霜月吉祥日」。この鰐口には鋳物師銘はないが、全体の作風、撞座の文様などから、豊川北金屋の鋳物師中尾の作品と考えられる。
『新修豊田市史』関係箇所:21巻438ページ
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