(かん)
【民俗】〈人の一生〉
古くは座位や横臥位で納棺する座棺だった。桶状のものは作るのが難しく、太田や伊熊(旭地区)では手伝いの人が桶屋に買いにいった。これが箱型の棺に変化したという。東郷(小原地区)の棺は2尺5寸の真四角で、年寄りは杉材を用意しておいた。下和会(上郷地区)など火葬のところでは、板に穴を開け、麻紐で縛って箱型の棺を作り、底には半割りの竹を並べた。公営の火葬場を使うようになると、炉の都合で寝棺に変化した。〈人の一生〉
『新修豊田市史』関係箇所:15巻640ページ、16巻583ページ