環境汚染

 

(かんきょうおせん)

【自然】

人間の生産活動によって空気や水、土壌などの環境が悪化することで、生活活動による海洋汚染、および大気汚染が深刻化しており、自然環境の汚染が生態系を破壊し、人類の健康被害にもなっている。特に大気汚染は、大気中に化学物質や外的なエネルギーによって発生する現象である。我が国に飛来するPM2.5、および黄砂の粒子に付着する酸性物質は大気環境を著しく悪化させ、スギ花粉の健康被害も増している。さらに、中部山岳地帯に形成されるヒートロー(熱的低気圧)によって太平洋側の大気汚染物質が、分水界を越えて日本海側にまで移流することも確認されている。したがって、山間盆地の大気環境が必ずしも良いとは限らないのである。全球的にはオゾン層の破壊や地球温暖化に伴う気温上昇は、対流圏に住む人々にとっては脅威であり、地球温暖化の要因となる二酸化炭素の排出量を抑える取り組みがなされるようになってきた。二酸化炭素の排出量の多くは、工場からの産業廃棄物、航空機、船舶などの輸送産業、および自動車からの排出ガスである。そこで、化石燃料からの脱却を目指し、水素やEVによる排出ガスを出さない取り組みがなされるようになってきた。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻176ページ