(かんのんじじゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう)
【美術・工芸】
像高 63.5cm、檜(?)材一木造、内刳なし、彫眼、素地(現状)。観音寺の秘仏本尊(十一面観音菩薩坐像)の厨子前に安置される尊像である。宝髻の上に頂上仏を、地髪部に化仏をあらわし、白毫相、三道相をあらわす。条帛、裙に腰布を重ね、天衣を懸けて立ち、左手は胸前で水瓶を執り、右手は肘を下げるが肘から先を欠失する。根幹部は当初材を残しているが、面部や両肩から先などは後世の修理によるものである。台座内側に墨書があり、享保9(1724)年に像の修理と台座の新調がなされていることがわかる。制作年代は平安時代後期と考えられる。
『新修豊田市史』関係箇所:21巻97ページ
→ 観音菩薩