観音寺(乙部町)聖観音菩薩立像

 

(かんのんじしょうかんのんぼさつりゅうぞう)

【美術・工芸】

像高106.1cm、檜材寄木造、内刳、玉眼、彩色(下地)。左手に蓮華を執り、右手を胸前に構える通形の聖観音菩薩立像で、南北朝時代頃の制作と考えられる。現状は、江戸時代に制作された不動明王立像と毘沙門天立像とともに三尊を構成する形で祀られている。部分的に金箔が残ることから当初は漆箔像であった可能性も考えられる。観音寺に残る明治期に転写された縁起書の記述からは本像の制作背景に猿投神社の神宮寺との関係がうかがえそうだが、明確な記録は確認できない。市指定文化財。

『新修豊田市史』関係箇所:21巻40ページ

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