(きぎょうののうぎょうさんにゅう)
【現代】
農業への異業種企業からの参入のことであり、平成21(2009)年の農地法改正(農地利用の原則自由化)以降に全国で相次いでみられるようになった。その参入は、成長分野としての期待、年間労働力の平準化、原材料の安定的調達、企業イメージの向上、企業の社会的責任等を目的とする。また、参入を受け入れる地域からは、耕作放棄地の解消や新規雇用の創出等の地域活性化が期待されている。豊田市でも、遊休農地を利用した市外からの参入(サンライズファーム豊田)のほか、地元建設会社による参入(観光農園)等がみられた。他方、トヨタ自動車株式会社も平成24年から農業分野にそれまで培ったトヨタ生産方式をいかして参入し、ITによる農業管理ツールの「豊作計画」を開発して農業経営体に提供してきた。豊田市では、米麦の土地利用型農業を大規模に行う農業生産法人が、この豊作計画を用いて錯綜する圃場での作業をみえる化して生産効率を高めている。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻726・734ページ
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