気候シフト

 

(きこうシフト)

【自然】

気候シフトとは、ある期間で突然気候が変化することである。最近の過去100年間では地球温暖化が叫ばれるようになった1970年代後半がそれにあたる。IPCC(2002)によれば、世界の平均気温はこの100年間で0.7℃上昇し、1880年から1920年代に至る期間の全球表面温度平均偏差値が-0.5℃以下であったが、1970年代後半から「正」に変化した。その原因は温室効果ガスである二酸化炭素、メタンガス、フロンガスが大気中に大量に放出されるようになったからで(IPCC、2001)、人為的要因とされている。具体的には、ハワイのマウナロア観測所の二酸化炭素濃度が昭和33(1958)年当時は315ppmであったが、1970年代に入ると325ppmに増加した。さらに気候シフト以降の1980年代には335ppm、平成12(2000)年は365ppm、平成27(2015)年には400ppmを上回っている。したがって、気候シフト以前は二酸化炭素濃度が10年間で10ppmの増加であったのに対し、気候シフト以降では20ppmで2倍になっている。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻87・91ページ