(キジ)
【自然】
キジ目、キジ科。留鳥。日本の国鳥。農耕地など開けた環境を好む地上性の鳥で、市内でもよく見かける。カラスサイズの長い尾が特徴で見分けやすい。雄は頭部・くび・胸・腹が紫色や緑色光沢のある羽色で、顔に赤い肉垂がある。雌は雄より少し小さくて、全体に茶褐色。雄は繁殖期に、「ケーンケーン」と大声で鳴いてはばたく。このブルブルと羽音を立てるはばたきが「母衣打ほろうち」と呼ばれる。雄は勇敢で、雌は母性愛の象徴などから国鳥に選ばれているにもかかわらず狩猟が許され、キジ鍋などで食べられている不幸な鳥。地面に浅いくぼみを掘り、枯草を敷いて巣をつくる。抱卵中の雌は巣から離れないで、草刈機で頭を飛ばされる事故がたびたび発生する。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻565ページ