局地不連続線

 

(きょくちふれんぞくせん)

【自然】

局地不連続線は、異なる大気の接点で線状に現れる局地的現象で、宇都宮不連続線や房総不連続線が知られているが、メソスケールでは北海道の石狩不連続線、日本海側の北陸不連続線・若狭湾不連続線・山陰不連続線がこれにあたる。北陸不連続線は、中部山岳地域での局地高気圧からの南寄りの冷気と日本海から吹く北西の季節風との間に形成される収束線で、多雪域と一致する。ミクロスケールでは、移動性高気圧や太平洋高気圧などの気圧傾度風が緩やかな状態でおこる局地循環系で発生する不連続線であり、伊勢湾岸地域では各務原不連続線、春日井不連続線、庄内川不連続線、境川不連続線、伊勢湾不連続線、および知多半島不連続線等がある。これらの不連続線は日中に多く現れるが、伊勢湾不連続線は冷気や山風の収束帯であるために夜間から早朝にかけて伊勢湾海上に現れる特徴がある。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻129・186ページ