(くらがいけこうえん)
【現代】
鞍ヶ池を中心とした公園建設の歴史は、高橋村当時にさかのぼる。昭和27(1952)年5月、高橋村村長は県立公園指定を県に陳情し、10月には鞍ヶ池とその周辺地域が加茂県立公園区域に編入された。挙母市との合併後の昭和38年、県有地の払い下げを県知事に申請し、県有林19万9434坪を38年から3年かけて取得した。同年8月、鞍ヶ池周辺地域を市民の郊外レクリエーション地として指定し、鞍ケ池公園の建設が始まった。昭和39年11月、芝生広場と観光展望台とを結ぶドライブコースの完成式が行われ、これが鞍ケ池公園の事実上のオープンとなった。その後、おとぎの国、キャンプ場が開設(昭和41年)、市営プールオープン(昭和45年度)、植物園(昭和50年度)、大噴水設置(昭和52年度)、虹の架け橋(昭和58年度)などが整備された。観光客も年々増加し、昭和54年に姉妹都市デトロイト市からアムールトラ(シベリアタイガー)のオマーが、58年にはミナミカナダヅルが寄贈され、ますます来園者は増加した。こうしておよそ30年、約110haの広大な山林を生かし、自生する植物を保護しながら毎年各種施設の整備が継続され、平成4年度には127万人以上の人が訪れる県下有数の公園となった。平成15(2003)年6月から、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)の開催に合わせて、鞍ケ池公園の再整備が行われ、平成17年3月にリニューアルオープンした。アミューズメントパークゾーンでは、天候に左右されず利用できる「プレイハウス」が建設され、鞍ヶ池周辺には、遊歩道や水辺デッキが整備された。カントリーパークゾーンでは市民参加で作る花園として「四季の古里」が整備された。また、ハイウエイオアシスゾーンでは、東海環状自動車道の鞍ヶ池サービスエリアに駐車して公園の利用ができるようになり、展望台も整備された。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻533ページ