(クローバープラン)
【現代】
豊田市では公益財団法人あすて(憩いの家)の婦人ボランティアに代表されるように、女性の活躍が昭和40年代より顕著であった。それより古く昭和26(1951)年には豊田市地域婦人団体連合会(市地婦連)も結成されていた。一方、市は婦人の社会参加に関する意識調査をもとに昭和59年に婦人行動計画を策定し、翌60年には産業文化センター内に婦人活動センター(現男女共同参画センター)をオープンさせた。また平成2(1990)年には第2次とよた女性プラン(婦人行動計画の改定版)も策定したが、行政に加えて新たに市民、地域、企業も含めた行動指針を示した計画が、平成12年3月に制定されたとよた男女共同参画プラン(通称クローバープラン)であった。計画は10年後の平成21年度を目標年度とし、人の生涯を4つのライフ・ステージに分け(①妊娠・出産から子育ての時期、②小学校から成人までの教育期、③就職から退職までの社会参画期、④高齢期)、男女平等のもと互いの人権を尊重しパートナーシップの確立を目指したのである。このプランに基づいて平成13年4月にとよた男女共同参画センター(キラッ☆とよた)をオープンさせた。クローバープランは平成18年度に前期実績を踏まえて後期計画が策定されたが、後期計画策定にあたって市民から寄せられた主な意見・要望は、①企業に対する働きかけ(企業内託児所の設置等)、②男性の自立(男性の子育て参加等)、③子どもたちへの教育、④DV(家庭内暴力)防止(相談窓口設置等)などであった。男女共同参画社会づくりの取り組みは、平成22年に第2次プラン、27年に第3次プランが策定された。第3次プランは一部改訂・抜粋して豊田市女性活躍推進計画に適用されている。クローバープランの成果を意識調査(平成25年度)で確認すると、6割近い市民が過去5年間で男女共同参画への理解が深まっているとは思えないと回答しているが、キラッ☆とよたが応募している男女共同参画川柳をみると、意識変革や実践は一部で確実に進んでいることがわかる。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻678ページ