(コイ)
【民俗】〈食生活〉
コイはハレの日の魚として、市域山間部でよく食べられた。特に結婚式の祝い魚としての利用が多く、武節(稲武地区)ではタイの代わりとして、引き出物として必ずつけたという。山間部や丘陵地では、お祭りの時にコイを出す地域もあり、溜池のイケモミで取ってきたものを使ったりした。また、お産の後にコイを食べると乳がよく出る、という話は市域全域で聞かれ、家で飼っているものや川で釣ってきたものを煮て産婦に食べさせた。〈食生活〉
『新修豊田市史』関係箇所:15巻347ページ、16巻350ページ