小出弓月(権三郎)  生没年未詳

 

(こいできゅうげつ(ごんざぶろう))

【近世】

足助の代表的な商人。実名は長好。権三郎は狂歌を好み、狂歌集団琵琶連を率いた便々館湖静や、湖静の跡を継いだ便々館琵琶彦らと交流した。権三郎は、瀬戸の陶工に弓月焼(真弓焼)と呼ばれる焼き物を焼かせたことでも知られる。弓月焼の呼称は、権三郎の狂名である「弓月」から採ったものといわれる。弓月焼の作品の多くは表面に狂歌が記されている。また、足助祭りで行われる狂言の台本を若者たちに貸し出しており、地域の図書館的な役割を果たした。

『新修豊田市史』関係箇所:3巻577・582ページ

→ 弓月焼狂歌