(こうじゃくじびしゃもんてんりゅうぞう)
【美術・工芸】
香積寺(足助町)所蔵。像高 170.8cm、檜材寄木造、内刳、玉眼、彩色(後補古色)。右手に戟を執り、左手に宝塔を載せ、足下に邪鬼(1体)を踏む姿の毘沙門天立像である。平安時代末期頃の制作と考えられ、当初部分は、足枘を含む体部前面材のみで、その他の部位は邪鬼を含めて後補である。玉眼の意匠や鰭袖衣・長袖衣の彫刻が、享保2(1717)年に大仏師井上佐源次によって行われた足助地区の観音寺(香積寺の末寺)に安置される四天王立像の修理と酷似しており、同時期に修理がなされている可能性が指摘されている。市指定文化財。
『新修豊田市史』関係箇所:21巻92ページ
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