(こうとうそうたん)
【近代】
明治28(1895)年3月足助町の鴨東社から発刊された月刊誌で、発行兼編輯人は足助町の深見広三郎である。農工商・教育・衛生・道徳経済などに関する記事を載せ、実業の発展を図ることを刊行の目的としていた。この雑誌を農会・教育会・衛生会・医会など当時組織されていた組織の機関誌として位置付け、多くの人に投稿を呼びかけた。社会の進歩には殖産・教育・衛生が三大要素として必要であり、それぞれに領域で実理に基づいた研究が欠かせないと発刊の辞は述べていた。雑誌には農会活動・林業・商工の現況・衛生・家事・兵事・文苑のほか、足助町の行事や、町の動向の記事、新刊紹介などもあり、また足助重範らの事績など足助の歴史への関心も高かった。現在、28年9月の第6号まで所在が確認できる。