コガネグモ

 

(コガネグモ)

【自然】

コガネグモ科コガネグモ属コガネグモは初夏に成体になる。体長はメスで約30mm、腹部上面に黄金色の太い3本の横腺が目立つ。一方オスの体長は約10mm以下と小さく、体色も一様に茶褐色で別種の感じさえする。森林より平地の草地を好み、よくヨモギやセイタカアワダチソウ等の大型草本類の茂みの間に50cmほどの垂直円網を張り、網の中央に静止している。市内では、旧豊田市域、藤岡、足助、下山、稲武地区で確認されている。近年は土地開発等でこのような草地が消滅している。従って、多くの県で「絶滅の恐れのある野生動物」に指定されている。愛知県でも「準絶滅危惧」に指定されている。オスが成体になると、メスの網に侵入し交接のチャンスをうかがっている場面を見かける。コガネグモは古くからメス同士を戦わせる遊びがある。この戦いを「クモ合戦」と呼び、現在も鹿児島県加治木町では6月中旬に大会が開催されている。この行事は400年以上も継承されている。


『新修豊田市史』関係箇所:23巻445ページ