御所貝津村小作騒動

 

(ごしょがいつむらこさくそうどう)

【近世】

文化7(1810)年から同11年にかけて古貸付金の返済や小作料の未納などをめぐり、稲橋村古橋義陳(地主)と、御所貝津村の小作人や村役人との間でなされた係争。古橋側が譲歩して、古借金の帳消しと小作料の軽減を行うことで解決が図られた。宝暦年中の御所貝津村による古橋家からの村借=年貢立替を出発点とした、50年にわたる質地取地主-小作関係上の騒動であった。村内での質地関係をもととした地主-小作関係は融通的な内容が多かったが、地主が村外にある場合は必ずしも融通的でないこともあったのである。

『新修豊田市史』関係箇所:3巻353ページ