(ころもちゅうがっこう)
【近代】
昭和15(1940)年に愛知県が西加茂郡挙母町に設立した男子中等教育機関。中学校は、明治5(1872)年の学制に規定され、明治19年の中学校令を経て、明治32年の中学校令全部改正により「男子ニ須要ナル高等普通教育ヲ為ス」と定められた。中学校の修業年限は5年、入学資格は12歳以上の高等小学校第2学年修了者とされた。昭和13年のトヨタ自動車工業株式会社挙母工場開設を契機に人口が急増した挙母町は、挙母青年学校校舎・校地の無償提供等と引き換えに、県立中学校の誘致に成功し、愛知県挙母中学校が創設された。同校の修業年限は5年であったが、第4学年より就職希望者と進学希望者を第1種と第2種の課程に分けた。日中戦争の最中に開校したため、陸軍現役将校による学校教練が実施され、射撃訓練、銃剣道、グライダー訓練等、実戦さながらの軍事教練が行われた。戦後改革により愛知県立挙母西高等学校となり、現在は愛知県立豊田西高等学校として存続している。
『新修豊田市史』関係箇所:4巻651ページ