佐久間信盛  1527~1581

 

(さくまのぶもり)

【古代・中世】

織田信長の家臣で、高橋郡を領した武将。尾張国愛知郡山崎の出身で早くから信長に仕えた。永禄11(1568)年信長に従って上洛し、畿内や京都の政務に携わる。伊勢攻め・長島攻め・長篠の戦いなど信長の主要な戦争に参加して戦歴を重ね、大坂本願寺攻めでは総司令官を務めた。永禄4年信長は高橋地域に侵攻し、同地域は三河国内で織田領となり、その後「高橋郡」と称される。同地域は信長父信秀の時から佐久間氏との関係もあり、信長は信盛に同地域の支配を委ねた。天正2(1574)年信盛は永田久琢に北小世間を給所として与えており、また同4年弟信直は猿投社祭礼の警固を命じている。信盛の主要な知行地は近江国内にあり、さらに信長重臣として奔走していたことから、実際の「高橋郡」の統治は信直に任せられていたのであろう。しかし、天正8年本願寺講和後、信盛は息信栄とともに信長から譴責を受け、高野山に追放される。翌9年大和十津川(奈良県)で死去。享年55歳。

『新修豊田市史』関係箇所:2巻587ページ

→ 高橋郡