(さとがえり)
【民俗】〈人の一生〉
嫁が実家に戻る里帰りは、かつては舅姑の許可がなければだめだった。正月、節供、盆、祭り、田植え後、稲刈り後は里帰りの機会で、餅やうどん、おはぎなどの土産や小遣いを持たせてもらって帰った。北(小原地区)では5月半ば、田の肥料として山の草を刈るクサヤマの仕事があり、その前に一晩だけ里帰りが認められ、「山前お客」と呼んでいた。田植え後は二晩帰り、正月には水引をかけた大きなオタル餅を土産に里帰りした。〈人の一生〉
『新修豊田市史』関係箇所:15巻603ページ、16巻550ページ