(じとうてんのう)
【古代・中世】
7世紀末の天皇。退位後、大宝2(702)年9月10日に持統太上天皇の三河国行幸が始まり、11月25日に藤原宮に戻っている。この時の行路は記されていないため不明な点が多いが、『万葉集』巻1-57番の題詞に「二年壬寅、太上天皇、参河国に幸せる時の歌」とあり、『同』巻1-61番の舎人娘子の歌に「的形」の地名が詠まれているところから、行きは伊勢国的形から海を渡り直接御津に上陸し、宝飫郡の国府の場所近くの行宮に落ち着いたと想定される。
『新修豊田市史』関係箇所:2巻25ページ