(しにしょうぞく)
【民俗】〈人の一生〉
湯灌のあと、亡くなった人に着せる着物は普段とは違う仕立て方をした。和合(下山地区)では晒一疋を買ってきて手で裂き、布団針を用いて麻糸で縫った。袖も少しつけるだけで玉留めをせずに縛り付け、左前に着せた。足袋に見立てた袋を足に履かせ、脚絆と手甲を半紙で巻き、額には三角状の布をつけた。着物は着せずにかぶせるだけのこともあり、そのときは裾が上になるようにした。後には葬具屋が白装束を持参するようになった。〈人の一生〉
『新修豊田市史』関係箇所:15巻639ページ、16巻582ページ