(シベリアこうきあつ)
【自然】
冬季、ユーラシア大陸の内陸部に形成される寒冷な高気圧で、放射冷却によって冷やされた地表面に触れた大気の大規模な冷気塊である。寒帯前線ジェット気流の内側(高緯度側)にあたる寒気面積は、放出と蓄積が2年周期で、チベット高気圧の勢力が強い年は放出年といわれている。このシベリア高気圧の中心付近の気圧は1040hPaに達するが、東アジアへの張り出す目安は1020hPa等圧面高度場であり、日本列島を温帯低気圧が通過、接近すると西高東低の冬型気圧配置となり、反時計回りの渦がシベリアからの寒気を呼び込んで大陸からの筋状の雲列が流れ出す。シベリアからの寒気は、日本海側の各地に大雪を降らし、太平洋側では乾燥した強風が吹き荒れる。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻94・96・113ページ