(しょうじほんげんきょう)
【典籍】
「阿日佉三蔵訳」と末尾に記すが、中世日本で新たに創作された本朝撰述経典。人間の誕生を、赤白二滞の和合から胎内の生長の5段階「胎内五位」を中心に、図解とともに五品に分かちその原理を説いた、経典の体裁で密教の身体観を示した聖教。鎌倉時代に、醍醐寺三宝院流の周辺で成立したと考えられる。猿投神社の写本は一部を欠くが、嘉暦2(1327)年書写の年代と伝受者の系譜が記される最古の写本として貴重である。
『新修豊田市史』関係箇所:特別号69・114ページ
→ 猿投神社の聖教