城山城跡

 

(しろやまじょうあと)

【考古】

足助地区の足助町に所在する戦国時代の城館遺跡。足助川右岸の標高180~222mの丘陵斜面地に立地している。「足助七屋敷」の一つに数えられる戦国時代の山城跡であるが、一部で平安時代の土器も出土する。平成12(2000)・13年度の発掘調査で、4つの尾根筋に築かれた腰曲輪の存在が確認された(写真)。腰曲輪は標高180m前後に巡らせた横堀を防御線とし、特に三州街道のある足助の町並みに面した斜面に防御を集中させているのが特徴である。横堀の最下層から16世紀後半の遺物が出土しているので、天正年間の武田氏の侵攻によって廃城になった可能性がある。

資料提供者「(公財)愛知県教育・スポーツ振興財団愛知県埋蔵文化財センター」

『新修豊田市史』関係箇所:2巻558ページ、20巻484ページ