水田遺構 

 

(すいでんいこう)

【考古】

発掘調査で発見される水田の畦畔や用排水路の溝をいう。市域では上郷地区鴛鴨町の天神前遺跡において、畦畔で区画された5世紀前半代の水田遺構が検出されている。イネ科植物の細胞が土中のケイ酸を吸収して形成されたプラント・オパール(イネ科植物の珪酸体)が検出されれば、水田であった蓋然性が高くなるが、同遺跡では検出されていない。ほ場整備が行われる以前の水田地帯には、方1町(109m四方)の正方形の土地区画が多く残っていたので、その下層には古代以降の条里地割を受け継いだ水田遺構が埋没している可能性がある。

『新修豊田市史』関係箇所:1巻283ページ、19巻276ページ