(すずきりじゅうろう(しげすず))
【近代】
足助の豪商の紙屋鈴木家の第11代当主、明治7(1874)年9月第8大区副区長、9年8月第13区戸長、明治12年2月足助村戸長を歴任し、明治初期の地域行政を担った。明治13年3月、愛知県会の東加茂郡選挙区の補欠選挙、同10月の第2回選挙で当選し、翌14年10月まで務めたが、任期途中で辞職した。その後、明治19年12月の補欠選挙で当選し、明治21年4月再び任期途中で辞職した。鈴木は和歌に造詣が深く、歌人の同人結社、真弓社を組織して、明治中後期の足助の文化活動の中心で活躍した。鈴木は明治8年和歌会を創立し、「檀まゆみの舎会」と名付け、名古屋で活躍していた歌人、石橋知空や三浦義住らの影響を受けて、真弓社を発展させた。定期的に歌会が催され、明治39年には歌会規則も作られた。主な同人には、足助の戸長や町長を務めた天野昭隆、柴田宗昌、田口房長のほか、東加茂郡長の安藤因蔭、足助八幡宮宮司の高橋祐雄(古三郎)らがいる。「足助地区紙屋鈴木家文書」や「足助地区田口家旧蔵真弓社資料」には活動の記録や多くの歌集が現存している。
『新修豊田市史』関係箇所:4巻349ページ