(スパイラルバンド)
【自然】
スパイラルバンドとは台風を取り巻く雲列の事である。台風は反時計回りの巨大な渦であることから、エネルギーの供給源となる海洋からの水蒸気が補給される台風の中心から東側に形成されることが多い。さらに、その外側にもアウターバンドがあって、日本列島の南の海上に台風が接近すると太平洋側の各地では遠く離れていても集中豪雨に見舞われることがある。特に、台風が発生する季節は、日本列島上に秋雨前線が停滞していることが多く、スパイラルバンドが前線を刺激して積乱雲が発達し、大雨をもたらすことが多い。台風の移動経路は北太平洋高気圧の縁に沿って移動することから、スパイラルバンドが北太平洋高気圧の縁に沿う南東風と収束して線状降水帯を形成し、長時間に渡って強雨が持続する場合があり、東海豪雨はその典型的な例である。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻182・242・656ページ
→ 東海豪雨