(セアカゴケグモ)
【自然】
ヒメグモ科ゴケグモ属セアカゴケグモは体長はメスで約9mm。全体に黒色で腹部上面の中央が縦に鮮やかな赤色でよく目立つ。また、腹部下面の中央にも赤色の砂時計型の模様がある。オスは約5mmと小さく、白色と黒色のツートンカラーで赤色はない。オーストラリア原産で貨物や資材にまぎれて、日本や東南アジアに侵入したと考えられている。国内では平成7(1995)年に大阪府で最初に発見された。毒グモとして有名で、国の緊急対策外来種および日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されている。愛知県では平成17年8月に常滑市中部国際空港敷地内での発見が最初である。その後、知多半島や名古屋市各地で相次いで発見された。その後も分布は急速に拡大し、現在は愛西市・西尾市・豊橋市等多くの市で発見されている。市域では平成26年8月に東海環状自動車道下り車線の鞍ケ池PA敷地内で発見された。目立たない場所に網を張り、例えばアシナガバチのような攻撃性はない。特に人工物を好み、物置、墓石、外壁、窓枠、花壇、敷石、ガードレールなどの隙間やベンチ、農機具、建設資材の下、側溝の中、電柱や街路灯の柱の根元などさまざまな場所に不規則網を張る。網にはさまざまな食べカス、つまりコガネムシやカメムシ等の昆虫類・ヤスデ・ダンゴムシ等が絡み付いている。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻445ページ